共に生きる姿勢を育み、共感できる人間を育てる

★共感できること

今は機械と付き合う事が多い時代です。ゲームにしろ、コンピューターとか機械は、自分の言うとおりにしてくれます。間違ったらすぐ直すことができるし、それに余りにも時間をかけると、人と交わること、人と関わることが下手になっていくとの指摘があります。そのような環境の中で静かな時間に、心の声を聞く耳。そして最終的にそれは他人の声を、そして苦しむ人の叫びを聴く耳に繋がっていくと思います。子ども達は自然に持っています。 新しい子どもたちが入ってきて、年中さん、年長さんに新しい友達が泣いていたらみんなどうする?と聞くと、すぐ手をあげてハーイと答えてくれます。いつもそうなのでしょう、助けてあげるって言います。泣いているから助けてあげる。自然にそれが生まれてくるのです。だから本当に大事に育てていきます。やはり、共感できる人間ということが大事だと思いう。

★他の人々との関わりの大切さに気付く

 私たち大人もそうでありますが、自分がいるのは、周りに人がいるからで、それを、認識して行きます。それは、自分自身を自分自身の体験を振り返りながら、それに気づかせていくということです。今、コロナ禍の中で、私たちはその必要性を余計に感じています。コロナで、病院とか、介護施設に入っている人たちに会えない。何人かは、本当に自分の大事な人に会うことができないで、この世から去って逝った。その寂しさ苦しみということを味わってきている時期です。しかし、私たちはそこから学んでいかなければいけません。関わりの大切さに気づかせていく。自分がいるのは多くの人がいるから、助けてもらっているから、支えてもらっているから。だから、関わりの歓びを味わう。別の言い方をすれば、相手は邪魔ものではないということです。やっぱり共にいる歓びを味わうことを認識させていきたいと思います。

★関わりのルールを学ぶ

 その必要性を感じさせながら、押し付けて行かないと、その人間は上手に免れる道を探します。人間というのはみんな頭がいいから、何かいくらでも理由を見つけて、それを免れていくというようなことを探します。その必要性に、気づかせていくことが大切なので、振り返りということが大事だと思います。現実から出発する、もちろん教えなければならないこともありますが、ただ、一番には、モンテッソーリ教育の基本もそうですが、自分の心の動きに気づかせていく。あるいは、相手の示す喜び、相手が示す心配、悲しさ怒りというものに気づかせていくなかで、関わりの大切さ、その関わりの中で自分も成長していくということを学んでいく事と思います。